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Activities活動内容

プロジェクトの進捗を議論する第3回合同調整委員会を開催しました

SATREPS  2023年1月30日 

 「ベトナムにおける治療成功維持のための”bench-to-bedside system”構築と新規HIV-1感染阻止プロジェクト」の進捗を関係者全員で共有し今後の計画について話し合う、第3回合同調整委員会(JCC:Joint Coordination Committee)が年明け早々の2023年1月5日にハノイ国立熱帯病病院をメイン会場としたハイブリッド形式で開催されました。
 2019年4月に開始したプロジェクトも4年目を迎え、5年間のプロジェクト期間全体の終盤に差し掛かってきました。新型コロナウイルスとの闘いの中で多くの活動が延期またはオンラインでの実施を強いられつつも、プロジェクト以前から長く培ってきた両国医療関係者のネットワークを活かしながら地道に活動を推進してきました。
 プロジェクトのメインカウンターパートである国立熱帯病病院(NHTD)・ハノイ医科大学に加え、ベトナム保健省HIV/AIDS予防局(VAAC)をはじめとするベトナム側の参加者と、熊本大学・国際協力機構(JICA)本部ベトナム事務所ならびに日本医療研究開発機構(AMED)や在ベトナム日本国大使館・JICAから保健省に派遣されている保健政策アドバイザーにもご臨席いただき、ACCからは岡センター長と松本上席研究員が渡越して参加しました。

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ハノイの国立熱帯病病院に集まり実施。
ベトナム保健省・在ベトナム日本国大使館からも参加いただきました。

 始めにベトナム側プロジェクトコーディネーターであるNHTDのGiang医師・ハノイ医科大学のGiang准教授、熊本大学から滝口教授による進捗報告がありました。次にプロジェクト後半の重要な活動である薬剤耐性ウイルス対応マニュアル(Knowledge bookと呼んでいます)の作成について、田沼順子ACC医療情報室長が活動計画を提示しました。プロジェクトの成果や課題に対し、参加者から多くの助言をいただきました。
 プロジェクト初年度から共に活動してきたNHTDをはじめ、研究成果の共有によりここ数年VAACからの評価が高くなっていることは、大変喜ばしいことです。プロジェクトの成果をより広い地域、より高いレベル(政策レベル)で活用できる取り組みにするためには、保健省の関与が欠かせません。その第一歩としてVAACの当プロジェクトへのコミットメントが強まったことは、2022年の大きな成果の一つであると実感しています。

 5年計画の本プロジェクトは間もなく4年目を終了します。今回の合同会議では、今までの研究成果からどのような政策提言をなし得るかが大きなテーマとなりました。とりわけ薬剤耐性ウイルスへの対応に関して興味深いデータが得られたことから、それを如何に今後ベトナムのHIV政策に活用できるかが焦点となりました。VACCからも新型コロナが猛威を振るったこの数年間で、薬剤耐性HIVウイルスの状況がどのように変化してきたか、PrEP(曝露前予防内服)の服用を中止した人々のあいだで薬剤耐性HIVウイルスへの感染が蔓延していないかなどの懸念が示され、タイムリーに研究を行っているJICA・SATREPSプロジェクトの研究成果からの提言に期待が寄せられました。またNHTDも更なるラボ機能向上への意気込みを示し、こちらにおいても新型コロナウイルスとの闘いで改めて重要性が認識された検査能力向上にSATREPSプロジェクトが一役買ってきたことへ感謝の意が示されました。

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対面での参加者に加えオンラインで参加された多くの方々へ、プロジェクトの進捗が報告できました。

 日本は新年が明けたばかり、ベトナムではお正月であるテト(旧正月:2023年は1月22日)を目前に実施した今回のJCCでした。これまで数年に比べると自由に活動ができるようになってきた現在の環境のもとで、プロジェクトはラストスパートで活動していきたいと思います。