岡 慎一ACC名誉センター長がベトナム保健省から「国民健康貢献賞」を授与されました

SATREPS  2023年11月24日 

 2023年11月24日、ベトナム保健省において、岡 慎一・国立国際医療研究センター病院 エイズ治療・研究開発センター（ACC）名誉センター長に対する「国民健康貢献賞」受賞式が行われました。

 同賞は、ベトナムの保健医療分野において傑出した功績を残した国内外の専門家に送られるもので、岡 慎一（ACC）名誉センター長の長きにわたるベトナムの医療分野、特にHIV/AIDS治療・予防成績の向上に寄与する活動を高く評価したものです。受賞式にはベトナム保健省 Tran Van Thuan副大臣、保健省HIV/AIDS予防局（VAAC）Phan Thi Thu Huong局長、国立熱帯病病院（NHTD）Pham Ngoc Thach院長他多くのベトナム側関係者にとどまらず、駐ベトナム日本国大使館・佐々木 祥平一等書記官、国際協力機構（JICA）ベトナム事務所・平岡 久和次長など25名程が列席しました。岡 慎一（ACC）名誉センター長は「ベトナムのHIV対策は世界に誇れる素晴らしいもの、その一助になったのであればこれ以上の喜びはない」と受賞の辞を述べました。

 ACCとNHTDを始めとしたベトナムとの協力の歴史は2005年にまでさかのぼり、これまでに数々の共同研究プロジェクトを実施してきました。2019年からは、日本医療開発機構（AMED）とJICAが共同で実施する地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム（SATREPS）のもと、「ベトナムにおける治療成功維持のための “bench-to-bedside system” 構築と新規 HIV-1感染阻止プロジェクト」を開始し、NHTDとベトナム北部の10か所のHIV診療施設をつなぐHIV治療のモニタリングシステムを構築しました。このプロジェクトでは、VAACやハノイ医科大学、その他ベトナムHIV専門家等と協力し、主に薬剤耐性HIVに関する人材育成にも力を入れています。こうした共同研究プロジェクトを通じたベトナムのHIV診療への数々の功績が認められ、今回の表彰に至りました。

 またこの機会に併せ、ACCはVAACとの研究協力覚書（MoU）に署名しました。今後の更なるベトナムとの協力とベトナム医療への貢献が期待されます。