ACCで薬剤耐性検査トレーニングを実施しました
SATREPS 2020年3月5日
2020年2月に、ベトナム国立熱帯病病院(NHTD)検査技師であるHoaさんを日本に招き、国立国際医療研究センターACCの検査体制のご紹介と、検査技術のトレーニングを実施しました。また、検査方法論に関して当センターの研究員と意見交換をしました。
一緒に検査をこなしながら、遺伝子検査の精度を高めていきます。(Hoaさん写真左と林田研究員写真右)
10日間ほどの日本滞在期間の中で、大きなテーマはHIVウイルスの変異、薬剤耐性を分析するための遺伝子検査方法論、そして検査結果の系統発生解析です。世界どこの国でも方法論や機器は似ていますが、例えば日本とベトナムでは流通している試薬などが異なっています。これら微妙な違いが、時には思い通りの結果を得るまでの障害になり得ます。前回はACC林田研究員がベトナムを訪れてトレーニングを実施しました。(SATREPS活動ニュース2019年10月24日参照)今回Hoaさんに日本へ来てもらって作業を繰り返すことにより、違いの原因を探り、解決策を見出して行きます。また、検査結果は系統樹解析(phylogenetic analyse)を行うことで、ウイルスの変異がどのような経緯を辿ってきたかを把握することができます。
研修終了時に成果発表をするHoaさん(写真左)
現在熊本大学博士課程に留学し、ACCで実習を行っているHieuさん(写真左)も一緒に成果発表
そして現在、熊本大学に博士課程で勉強している二人のベトナム人学生もいます。一人は上記Hoaさんと同じくNHTDから、そしてもう一人Hieuさんは同じくSATREPSプロジェクトのパートナーであるハノイ医科大学からです。彼らは博士号取得に向けたアカデミックなトレーニングを積んでいます。その研究の中では、プロジェクトが収集して日本に輸送する予定の血液サンプルを使用します。SATREPSの研究活動と、皆さんの研究活動とが有機的に繋がるようにしていければと思っています。
皆さんで記念撮影