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Activities活動内容

プロジェクト成果発表会を開催し、政策提言書をベトナム保健省エイズ対策局に提出しました

SATREPS  2024年4月8日 

 2024年3月1日午後、ベトナム側政府関係者、海外支援団体(WHO、UNAIDS、USCDC、FHI360等)、コミュニティグループ(VNP+等)、国内関係団体(HAIVN、パスツール研究所、National Institute of Hygiene and Epidemiology等)など多くの機関にプロジェクトの各種研究成果を共有する発表会を開催しました。

 ベトナム保健省エイズ対策局(VAAC)代表や、国立熱帯病病院(NHTD)Pham Ngoc Thach院長他多くのベトナム側プロジェクト関係者、日本側からは在ベトナム日本国大使館佐々木祥平一等書記官と国際協力機構(JICA)等の関係者が多数参加しました。ベトナム保健省からはプロジェクト成果について高い評価を得ることができました。

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多くの関係者が参加し、プロジェクト成果を実践に生かすための議論が行われました

 成果発表会での意見交換を踏まえ、最終的に日本語・英語・ベトナム語で作成された政策提言書を作成し、ベトナム語版をVAACのPhan Thi Thu Huong局長に正式に提出しました。提言書は、JICA・HPページのプロジェクト資料集にも内容が掲載されました。政策提言書では、プロジェクトの研究データに基づき、下記3項目を提案しました。
① Dolutegravir(DTG)の普及および安定供給を促進する。年に1度のウイルス学的モニタリングを保障し、HIV医療・ケアの施設間格差を解消する
②PrEP使用者のサービスエンゲージメントと服薬アドヒアランスを向上し、効果的なPrEPの拡大を推進する
③HIV情報システムの統合と強化

 また、プロジェクトの終了に向け、これまで共にプロジェクトを実施してきた地方病院を訪問し、プロジェクト研究で蓄積してきた遺伝子検査結果をベトナムの国家データシステムH-MEDに移管する作業を実施しました。プロジェクトの研究結果を地方パートナー病院とも直接に共有し、これまでのプロジェクト活動への積極的な参加に感謝の意を伝えることもできました。

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地方病院における薬剤耐性検査データのH-MEDへの移行と使用の説明

 2024年4月2日をもって本プロジェクトは終了します。5年間というプロジェクト実施期間でしたが、途中新型コロナウイルス感染症の影響もあり、長いようであっという間に過ぎたようにも思います。今回プロジェクト活動をここまで実施できたことに、日本・ベトナムの関係者の皆様に感謝申し上げると共に、今後もプロジェクト活動が残したものを活かして、ベトナムにおけるHIV/AIDS治療・予防が更に効果的なものになっていくよう祈念いたします。