SATREPSでは新型コロナウイルス感染症のHIV感染者およびHIV診療体制へのインパクト評価を実施します
SATREPS 2020年6月3日
ベトナムでも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発生し、医療従事者は日々対応に追われています。もともと資源が限られているベトナムでは、十分なHIVサービスを提供できない状況となり、HIV感染者への治療継続に影響を及ぼす可能性が懸念されています。また、ART患者さんは、経済的に厳しい状況にある人も多く、HIVへの差別を恐れて人とのつながりが限られる傾向があることが憂慮されます。COVID-19の拡大により、ART患者さんの抱える不安やストレスが上積みされ、非効果的で健康リスクのあるストレス対処に流れる可能性があります。
このような状況を受け、SATREPSプロジェクトでは、新型コロナウイルス感染症によるHIV診療体制への影響、及び治療を受けるART患者さんの心理面や社会面(他者との繋がりや関わり)への影響を調査します。HIV治療アクセスの障害や心理・社会的健康への悪影響を明確化することで、負のインパクトを最小にするための適切な介入や政策提言につなげたいと考えます。