国立熱帯病病院で薬剤耐性検査技術向上に向けたラボ実地研修を実施しました
SATREPS 2023年7月4日
プロジェクトの大きな柱の一つとして、ラボ検査技術の向上があります。昨年9月のラボ検査技術実地研修(OJT)に続き、2023年6月12日から16日にACC林田 庸総技術職員が渡越し、国立熱帯病病院(NHTD)ラボスタッフを対象としたOJTを実施しました。
林田技術職員の講義
テーマは前回につづき、HIV薬剤耐性ウイルスの遺伝子検査に関してです。初めに、林田技術職員によるPCRの成功率を高めるためのプライマー設計、シークエンスで得られた遺伝子配列データの読み解き方、データの精査と結果の解釈などについて講義が行われました。
プライマー設計とその効果の確認
次いで、実際に検体を分析する手順のハンズオントレーニングを実施し、データのクリーニングと解釈についてのディスカッションを行いました。
PCRにより得られた遺伝子配列データのクリーニングと解釈
今回の研修は、NHTDラボが、WHO(世界保健機構)の「HIV薬剤耐性ウイルスに関する検査作業枠組み」で示されるような、高いレベルでの薬剤耐性検査ができることを目指す取り組みの一環でもあります。
林田技術職員と受講者一同。修了証を手に。
1週間の研修の最後には、プロジェクトとしての修了証を林田技術職員から授与しました。ベトナムの医療の明日を担う若いラボ技術者の皆さんの更なる活躍を期待しています。